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なぜ直販にこだわるのか②~こたつ以前
 2代目隆一はものづくりに昔から秀でていた。

 幼少の頃から、プラモデルは買ってきてはすぐに完成させてしまい、近所のお店のものはあっという間に物足りなくなったり

 大人になってからは

 住居に暖炉を設置、家のリフォームは自分で、

 真空管にはまったときには何台も制作し、華硝のお客さんから注文をもらたり、

 子どもの工芸の宿題で出たジュエリーがあまりにも上手すぎて、教師に専門家に間違えられたり。

 だからこそ、「加工賃業」という形態は自分の能力を正当に評価されたように思えない。

 自分でなくても、誰が創ってもかまわない江戸切子になってしまう。

 隆一の考えていたことはただ一つ

 「創り手が儲からなくてどうする」

 ということであった。

 それにはどうするべきか?

 日々大手硝子メーカーから受ける仕事をこなしながら、隆一の頭の中はそれだけでいっぱいであった。

 1990年代、そんな隆一の悶々とした日々に日本経済に大きな事件がおきた。

 いわゆる バブルの崩壊だった。

 その出来事が、まさか自分の考えていた「創り手の儲かるシステムづくり」を加速させることになるとは、そのとき隆一は予想もしていなかったのである。

 しかし、隆一は誰よりも早く気づいた。

 「硝子メーカーもきっとバブルの崩壊の影響を受ける。そのときにとばっちりを食らうのはまっぴらだ」

 しかし、仕事の大部分はそうした会社から得ている。

 借金も返済しなくてはならない。

 どこからお金を得るのか?

 そんな隆一の目に入ったのは、妻節子のアルバイトであった。

 (続く)
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by littlehanashyo | 2009-01-20 11:32 | 江戸切子
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