制作工房である熊倉硝子工芸では
「進化すること」
をキーワードにしています。
進化とは、常に前進することだけでなく、
継承すべきことは何かを常に確かめること
という意味で使っています。
つまり、技術であれば、継承すべき能力は何かを考え、それをさらに向上させていくこと。
そして時間がたったときにもう一度見直し、別のものを継承すべきと考えたら、力の入れ具合を変えること。
イメージとしては
流動性
になります。
以前に、お茶道具に凝ったことがあり、様々な道具を切子で制作したのですが、しばらくたって、
もっと生活に近いものを
と考え、一時辞めていました。
けれども、茶道のような特殊な場面ではなくて、日常に非日常性を取り入れるライフスタイルもあると考え、
最近、香合や宝石箱も再び制作しています。
以前のものが、とても作法にのとったものであったのに対し、新しい作品は、作者の自由な表現を感じるものになったなと思っております。
作品の進化とは、目に見えてわかるものである・・・と感じています。
1ヶ月に1回、プレミアムアイテムの入れ替えを行っているのは、作品の進化を目に見える形にしたいという気持ちからです。
昨日から変わっていますが、今回のものは「モダン性」の強い作品が多く出来上がってます。
作品の進化を認識する
という楽しみは、人が制作しているものでしか味わえない醍醐味だと思っています。
写真は香合。手のひらにのるサイズです。