江戸切子をたとえばネットで購入しようと思ったときに
「江戸」がついているものと
ただの「切子」って書いてあるものがあります。
その違いって?と思ってよーく見ると
「切子」だけの場合、原産国に「中国」を書いてあることが非常に多く
中国でつくられた「上海切子」や「大連切子」だったりします。
江戸切子というのは
「江戸」でつくられるから江戸切子であって、
たとえば、日本産でも他の地域でつくられてれば
それは「切子」と表示されています。
で、次に「カットグラス」と「江戸切子」の違いについてですが、
これはよくセミナーでお話させていただいて
「違うとは思いませんでした」と言われます。
江戸切子を英語にしたものといえば、まあ、間違いでもないんですが、
さらにいうと「江戸切子の紋様」が用いられているかどうか、「江戸切子の技法」が
用いられているかどうかということがあります。
紋様の場合には「菊」だったり「籠目」だったり、「魚子」(ななこ)だったりと、
意匠が入っているかどうか。
技法であったら、伝統的な技法が用いられているかどうか(手仕事でカットしているのか?磨いているのか?)ということ
これらがすべてあわさったときにはじめて
「江戸切子」という作品が生まれます。
なので、リアル店舗へ行ったときに
「切子の紋様はどれですか?」「手で磨いてますか?」「つくっている場所はどこですか?」などと質問してみると、江戸切子なのか、切子なのか、カットグラスなのか、
よくわかるかと思います。
今日は、セミナーにてよくお話ししているものを文章化してみました。
どれがいいか悪いかではなく、
知識を持ったうえで作品を選ぶことができるとより楽しいのではないかと思っています。